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UMAハンター馬子 完全版 [1] [2] 田中啓文著

2013-01-09[読書SF小説

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UMAハンター馬子は表示の胡散臭い奇抜なファッションのオバハン「蘇我家馬子(そがのやうまこ)」と可愛らしい弟子の「イルカ」がおんびき祭文という伝統芸能を演じるために全国を巡業するというお話しです。。。
UMAハンター馬子

こう書くと旅行記のように見えますけど、タイトルに「UMA(謎の未確認動物)」とあるように、各章でひとつはUMAが登場するので、旅行記というよりはサブカル本に近いですね(Wikipediaの作品のくくりでは伝奇になってます^^)。


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最初の方は、行く先々でUMAが登場することが「偶然」のように書かれていますが、中盤以降は馬子がUMAのいるところを狙って巡業先を決めていることが明確になっていきます(まあ、読む前からわかっていることですけど)。

なぜ馬子がUMAを探し求めて旅をしているのか、そしてイルカの出生の秘密、そして馬子と先を争うようにUMAを探し歩いている山野財閥の御曹司 山野千太郎との対戦、、、といった辺りが物語の骨格になっています。

という真面目なところはこの辺で(笑

UMAを題材にしているとはいっても歴史的な検証だけじゃなくて、作者の勝手な解釈は入ってくるは、近い存在のUMA同士を無理矢理結びつけるなど(ヒバゴンとビッグフットとか)、もう展開は無茶苦茶です。

まあ、物語以前に馬子が酒は飲みまくるし男と見れば見境なしに手を出すし、弟子のイルカをこれでもかとこき使うなど、放漫さは小説の主人公らしくないので、展開が勢いにまかせていくのもうなずけますけどね(笑

それでも完全に破綻しないで、完全版で2冊、章としては8話までしっかりとつながっていくのはひとえに作者の田中啓文さんがUMAに関して熱い想いと知識があるからです。前に歴史的な検証だけじゃなく、、と書きましたが、ベースがあってそこを崩すところに面白みがあるんですよね。

完全版の目次

完全版[1]

第1話 湖の秘密
第2話 魔の山へ飛べ
第3話 あなたはだあれ?
第4話 恐怖の超猿人

完全版[2]

第4話 恐怖の超猿人(承前)
第5話 水中からの挑戦
第6話 闇に光る目
第7話 ダークゾーン
最終話 史上最大の侵略

それぞれにどんなUMAが登場するかは読んでのお楽しみということで。
→タイトルからなんとなくわかるものもありますが、一部UMAではないのも含まれるのはご愛嬌と。

ただこの作品を最後まで読了できるのは、UMAが好きというのが最低条件で、その他に田中啓文さんのギャグ(時々寒い)に耐えられて、伏線がいつの間にか消えていても気にしなくて、まぐあいのシーンで(表紙の)馬子の顔を想像しても笑えるよな人じゃないと駄目か、、、、

って、条件かなりめんどくさい(笑

ちなみにアマゾンではすでに新品の購入がでず、出品者からの購入になります。
それだけレア本ということにしておいてください。

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