2/21の週の読了数は3冊
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2/21の週の読了数は3冊。先週読み終わりかけていたこともあり、久しぶりの週間3冊を記録しました。
3冊中2冊の主人公が弁護士でしたが、あまりにもキャラクターが違いすぎてしまっていて、読み終わって整理するまで題材のベースが同じことに気が付きませんでした^^
元彼の遺言状
1冊目は新川帆立さんの「元彼の遺言状」
弁護士の剣持麗子は、結婚を持ち込まれた彼氏を振り、仕事も思うようにいかず–いずれも彼女の我の強さが元凶–にいたところに、元彼(森川栄治)が「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という遺言を残して亡くなったことから物語が回りだす。
亡くなった栄治は病床に伏していたため、冒頭は「犯人を仕立てる」方向に向いていますが、様々な情報が出てくるとともにもしかして本当に殺されたのかも……と動いていきます。ミステリーとしての盛り上がりもありますが、なによりも主人公の麗子が自らの信念のためなら真っ直ぐに行動する姿が素晴らしいですね、
また、著書本人が弁護士として勤務されているので、遺言書の有効性など法律的な部分もしっかり書かれているのもポイントです。
猫弁と星の王子
2冊目は大山敦子さんの「猫弁と星の王子」
吉岡秀隆さんの主演でドラマ化もされた猫弁シリーズの第6弾の本作は、第2シーズンスタートとなります(前作から6年ぐらい空いたんですね)。
猫弁の百瀬太郎のプライベートも大きく動いたあとの物語で、プライベート話もありますが中心となるのは、入学金詐欺にあった正水直と相続絡みで百瀬に相談に来た関家の(正確には実家)死なない猫となります。
一般的な弁護士では引き受けないような内容でも百瀬は真摯に対応する姿勢は相変わらずですが、今作においては2つの事件(事象ともいえる)が後半になって繋がっていく流れはいい仕掛けとなっています。
犯罪がベースにはなっていますが、根っからの悪人がいないのも猫弁シリーズらしいところです。
灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎
3冊目は櫛木理宇さんの「灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎」
サブタイトルにある通り、主人公の鳥越恭一郎は、捜査一課強行犯係の刑事です(ただし、警視庁ではなく架空の県警の所属)。
老人ホームの『ジョイナス桜館』で発生した殺傷事件から物語がスタート、単純な無差別殺人事件に見えてはいたものの、被害者となった男性の父親が32年前に事件に巻き込まれていたことも発覚し、複数の事件が絡んだ複雑な構造になっていきます。
主人公の鳥越恭一郎と相棒となった伊丹との関係、また、事件の鍵になる人物たちとの過去の関係性など時間軸を遡ったなかでの重なりも丁寧に描かれていることで、犯罪を犯した側だけの問題ではないことも示唆している点は櫛木さんらしいといえます。
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