ソウルケイジ 誉田哲也著
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ソウルケイジは、ストロベリーナイトに続く警部補・姫川玲子シリーズの第2弾です。今回も妙に入り組んだ構造の難事件が勃発します。
また、主人公の姫川警部補と対立関係にあった日下警部補の内面にもふれる部分があって、一段と人情味がでているのも見所だったりします。
物語はとある建設現場から始まります。そこで一人の男性が明らかに自殺と思える死に方をし、残された子供(耕一)と自殺の現場に居合わせた高岡と名乗る男の出会いから始まります。
そして、多摩川土手に放置された車から左手首が発見されるところに展開していきます・・・で、この左手首が高岡のものと断定され、殺人事件として捜査が始まっていきます。
この殺人事件から最初の自殺の真相、そしてその背後にある組織的な詐欺事件(ニュアンスはちょっと違うかな)へと奥へ奥へと進んでいきます。
このスピード感は前作同様ですが謎解き部分に無理がないというか、ある程度想定できる展開だったのでテンポ良く読むことができました。
また、ソウルケイジでは姫川警部補と菊田の関係、日下警部補と家族、そして事件の中心となった耕一と高岡といった人間関係にもフォーカスが当たっていて、複雑な事件を除くと家族愛とはというものが裏テーマになっている印象があります。
事件の猟奇性が薄くなって、事件に関連してくる人間模様が描かれてた作品なので、血生臭いシーンが嫌いな人でも読んでいて不快感を覚えることは少ないと思います。
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