パレード 吉田修一著
当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。
パレードは第15回山本周五郎賞受賞作品で、藤原竜也、香里奈、貫地谷しほり出演、行定監督で映画化もされた作品です。
ある意味現代社会の「闇」を描いた作品という位置づけのようですが、一度ではその「闇」の深さを感じられない奥深さがあるのも特徴だったりします。
Sponsored Links
物語は、都内のとある2LDKマンションにルームシェアで暮らす4人の男女が主人公となります。
この4人はそれぞれに過去を抱えながら、現在は安定して平凡で淡々とた時間を過ごしているかのように描かれていきますが、中盤にサトルという住所不定の男が加わるところから一気に変化していきます。
単純に書くと、お互いに相手に踏み込まず一定の距離を保ちつつ絶妙なバランスを保っていたところに新たな刺激が加わったことで、一気にバランスを崩す・・・という展開ですね。
流れはシンプルなんですがそこにとある事件が絡んでいて、その事件に対するそれぞれの対処の仕方が特徴的というか、人間性がもろにでてくるところがあって、その人間性の出方がなんともいえず怖さを感じてしまいます。
なんて、ちょっとわかりにくいですが、人の二面性というようなものを上手く描いている作品だと思います。
Sponsored Links