ジャンクワードの森

ボーダー ヒート アイランドIV 垣根涼介著

2013-02-15[読書サスペンス

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垣根涼介さんのボーダーは、サブタイトルにある通りヒートアイランドシリーズの第4作目になります。とはいっても、前作(サウダージ)から文庫版の発売だと約5年半も空いているためほんと久しぶり!という感じです。
ボーダー ヒート アイランドIV

今までヒートアイランドシリーズはどちらかと言うとアクションシーンに注力されていた印象がありますが、ボーダーではアクションはやや控えめでノスタルジックな仕上がりになっています。


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物語はチーム「雅」が解散してからそれぞれが別々の道に進んで3年経った世界が舞台になっています(1作目のヒートアイランドで解散していますから、そこから3年後となります)。

そんな感じのため、帯には「あいつらが帰ってきた」とあります
ボーダー ヒート アイランドIV

「雅」のリーダーだったアキは桃井、渋沢とともに裏金強奪のプロとして暗躍し(この辺は前の2作で描かれています)、サブリーダーだったカオルは東大に入学と完全に別の道を進んでいますが、カオルが大学の友人にとあるファイトパーティに連れていかれるところから一気に動き出します。

そのファイトパーティの主催者は、すでに解散したはずの「雅」を名乗った上にメンバーの名前もパクリ、しかも解散に絡んでいる事件を武勇伝として語る始末。

これを見たカオルが怒りを顕にするとともに過去の事件を蒸し返されるのを恐れ、3年ぶりにアキに連絡を取り、ニセ「雅」への対応を相談すると、、、

ここからが面白い所であまり書くとネタバレになるので控えますが、キーとなるのはアキが完全に裏世界に入っている点。そのため、アキの仲間である桃井、渋沢まで巻き込んでニセ「雅」を壊滅するために徹底的な戦いを仕掛けることになります。

ここにカオルの同級生で、ファイトパーティに誘った(非積極的ですが)張本人の中西慎太郎が絡んできて、アキから見ると「もう一つの脅威」となるあたりは垣根涼介さんの巧さというか「盛り込み好き」という感じですが、ただ暴れるだけの内容とは違った角度が入っているのはアクセントになっています。

ちなみに、読んでいる時になんとなく違和感を感じたので少し調べたら、中西慎太郎は同じ垣根涼介さんの小説「午前三時のルースター」で主人公として活躍した高校生が大きくなった人でした。どうりでどこかで読んだ内容だと思ったわけだ。

ヒートアイランドシリーズの前3作を読んでいないと若干乗り切れない部分はありますけど、4作品の中では一番「カド」がない作品だと思うので、逆に入門編として読むのもありだと思います。

そうそう、ヒートアイランドは映画化もされていましたね

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