2016年10月の読了数は11冊 リバース
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あいからず読了数以外のエントリーが書けていませんけど、読書は淡々と続けられていて10月も振り返ってみると11冊の読了を完了(実は小説のほかにビジネス系を2冊も読んでた)。
なかなか高評価を付けきれる作品に出会っていませんでしたが、10月は五十嵐貴久さんの「リバース」に評価「5」を付けることとなりました。単発というよりも連作の中での評価にはなりますが……
その「リバース」ですが、同じく五十嵐貴久さんの「リカ」「リターン」の2作品で圧倒的な存在感を魅せていた主人公「リカ」の誕生秘話というか、リカの育った特殊である種の狂気を感じる家庭環境が描かれています。
途中までの展開もすごいですが、最後の1行にリカ(なのか?)の狂気の一端を見ることができるのは、さすがという印象です。
しかし「リバース」の他に「編集ガール」「逸脱捜査 キャリア警部・道定聡」と3冊も五十嵐貴久さんの作品を読んでいたとは、、、、なるべく同じ作家さんの作品をまとめて読まないようにしているのに珍しいな^^
その他の作品では、ピエール・ルメートルさんの「悲しみのイレーヌ」三浦しをんさんの「神去なあなあ夜話」、麻耶雄嵩さんの「貴族探偵対女探偵」の3作品は評価4のなかでも少しポイントが高めとなります。
ピエール・ルメートルさんの「悲しみのイレーヌ」はサスペンスとしての読み応えも確かにありますが、カミーユ・ヴェルーヴェン警部の落とし方とか、最後の結末とかあまりにもバッサリ行き過ぎて、読後感は最悪なんですけど、その思いきりの良さ--といっていいのかはわからないけど--日本との違いかなと。
読後感の悪さは日本のイヤミスに通じるものもありますが、根本的な部分の違いは大きいと思う。
三浦しをんさんの「神去なあなあ夜話」は前作「神去なあなあ日常」の続きではありますが、夜話となっているだけあって、若干「下系の話」の割合が多くなっているのが特徴ですね。狭い村ならではの話もあり、また前作で不明だった部分も明らかになるので、前作を読んでいる人は必読の作品です(読んでない人は続けて読むのもいいですよ)。
麻耶雄嵩さんの「貴族探偵対女探偵」も前作「貴族探偵」に続く作品ですが、今回の主人公は貴族探偵だけではなく、女探偵・高徳愛香さんになります。
といっても、同じ状況で女探偵・高徳愛香さんはが推理し、その後に貴族探偵が推理--正確にはその使用人が推理--してひっくり返すという展開で女探偵・高徳愛香は完全に噛ませ犬に徹しています。置きまりのパターンですが、麻耶雄嵩さんらしい伏線の張り方が引き込ませてくれます。
なんだかんだで読書は続けることができているので、今年もこのペースのまま続けていければいいなと。
あとは、ついつい決まった作家さんの作品を手にしてしまっているので、年末に向けて少し冒険をしていくことにも目を向けて行こうかなと。
期間 : 2016年10月
読了数 : 11 冊 |
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五十嵐 貴久 / 幻冬舎 (2016-10-07)
★★★★★ 読了日:2016年10月30日
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椰月 美智子 / 講談社 (2013-04-12)
★★★☆☆ 読了日:2016年10月28日
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麻耶 雄嵩 / 集英社 (2016-09-16)
★★★★☆ 読了日:2016年10月26日
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五十嵐 貴久 / KADOKAWA (2016-09-22)
★★★★☆ 読了日:2016年10月21日
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関口 尚 / 集英社 (2009-06-26)
★★★★☆ 読了日:2016年10月20日
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殊能 将之 / 講談社 (2004-01)
★★★★☆ 読了日:2016年10月19日
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山田 正紀 / 角川春樹事務所 (2016-09)
★★★★☆ 読了日:2016年10月15日
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永嶋 恵美 / 祥伝社 (2006-12)
★★★☆☆ 読了日:2016年10月8日
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三浦しをん / 徳間書店 (2016-06-03)
★★★★☆ 読了日:2016年10月5日
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五十嵐 貴久 / 祥伝社 (2015-09-02)
★★★★☆ 読了日:2016年10月3日
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ピエール・ルメートル , 橘 明美 / 文藝春秋 (2015-10-09)
★★★★☆ 読了日:2016年10月1日
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