池袋から埼玉の自宅まで徒歩帰宅して思ったこと
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震災からすでに3日目の朝を迎えていますが、避難生活をしている人も多くいますし、余震も続いていて不安な日々を過ごされているかと思います。ほんとうにお見舞い申し上げます。
Photo by 足成
震災の当日は会社にいて、棚の中はもちろん棚も倒れて一歩間違えればけが人が出ていてもおかしくなかった状態でしたが、先月防災訓練を行った成果か大きな事故はなく乗り切ることができました。
会社が落ちつていてから家族の心配をしたところ、当日地元の駅から電車で数駅のショッピングセンターに仕事に行っていた嫁さんは、auの災害伝言板で無事なのが確認できていました。しかし、直接の会話ができないため、出してもらえるのかもわからない状態なっていました。
あと、子供は学校に行っているものの、その後どうなっているかまったくわからず、心配が募ってきて居ても立ってもいられず電車が止まっていることを覚悟の上、徒歩で帰宅する決断をしました。
結果的には途中で連絡がついて、割と早い段階で家族全員の無事が確認できたため、無理に歩く必要はなかったのですが、それはたまたま「いい結果」になっただけだと思います。
また今回の徒歩帰宅では準備不足、認識不足等反省点も多かったので、もし次に同じようなことが起きたときのための覚書として書き留めておきたいと思います。
全部で12時間強の長旅に…
池袋から自宅までをGoogle Mapで確認すると、距離は約38.5km、時間にして7時間55分となっています。
ただ、当日はこのルートではなく別のルートを通ったことに加え途中道を間違えたり、通れない道があったりと迂回を余儀なくされたところもあったため、実際に歩いた距離はもっと多くなっていると思います(この辺の細かいところは下に書きます)。
結果どれくらいの距離を歩いたかは不明ですが、池袋を12日の20時に出発し、自宅に帰りついたのは明けて13日の朝8時過ぎ。実に12時間強の長旅になってしまいました。。途中どうしても辛くなって、ファミレスで食事休憩を2時間入れたので、歩いた時間は約10時間。
〆の前に書いておきますが、振り返ってみても
無謀すぎる挑戦
だっと思います。
ルート確認の重要性
40km近い距離があるので、まず重要になってくるのがルート確認になります。これを間違えると無駄に歩く距離が多くなり疲弊する確率が高くなってしまいます。
Google Mapで確認と書きましたが、実は当日ルート確認に使ったのはナビタイムでした。ただナビタイムは徒歩ルートがなかったため、自転車ルートで検索しています。
ざっくりとですが、そのルートの違いがこれになります。
この2つのルートでの距離は、Google Mapで約38.5km、ナビタイムだと約41.7kmとなっています。
ルート選択の時点で3kmの差がついています。距離の絶対数からみると小さいですが、歩いた場合の3kmはかなりの差になりますよね(しかも自転車に最適化されていたため、厳しい場所も結構ありました)。
今回は結果論的にGoogle Mapの方が距離が短いルートを教えてくれていたことになりますが、場所によっては逆転することも考えられるので、両方を使って確認するべきだったと思います。
※それ以前に会社からなら常に帰宅ルートの確認は行っておくべきだと反省してます。
<補足>
距離が短いといっても、Google Mapのほうだと歩道がないルートも含まれていて、夜中に歩くには危険すぎるため、微調整は必要になります。
地図を見て「危険」と判断できる道はそれでもいいですが、わからないところはわからないので、ルート案内だけに頼るのも危険だったりしますね。
革靴で長距離は厳しい
当日は平日でスーツで出勤していたため、靴は革靴でした。
結果としては、革靴のまま最後まで歩き通したのですが、これは明らかに選択ミスで、最初の10kmも歩かないうちに足が痛くなって、後半は痛みとの戦いになってしまいました。
スポーツ経験者でシューズの重要性を痛いほど理解しているはずなので、冷静に考えればありえない選択ですが、やはり当日は「早く帰りたい」という気持ちが勝ってしまい冷静な判断が出来ていなかったのだと思います。
でも結果的には足が痛くなり、歩くスピードが極端に落ちたことを考えると、靴を買う数十分は決してロスにはなっていないと言えます。
踏み切りは要注意
踏み切りは電力供給の問題で、遮断機が降りたままになるという報道もありますが、計画停電には含まれていないはずの地震当日も閉まっている踏み切りが数多くありました。
そのため、踏み切りを越えられず遠回りをしたり、歩道橋を上るルートを取らざるえない場所がいくつもあったんですね…、これが距離的なこともありますが、精神的なダメージも大きかったんです。
踏み切りが降りているのは、電力供給の問題というよりは、列車の運行が乱れているため(実際は止まっていますが)安全性を考慮した対応だったようです。
実際の理由はともかくとして、当日踏み切り降りたままになっていたことは事実なので、徒歩で帰宅する際には踏み切りを通らないルートを検討しておかないとダメですね。
線路沿いは歩かないほうがベター
夜中はともかく、明け方(特に一般的な始発の時間のあと)は電車が動くことを期待して、意識して線路沿いを歩くコースを選択していました。
しかし、線路沿いの道は少なく、どうしても迂回路を通らなければならないことが多々ありました。そのため遠回りをするだけでなく、小道に入り込んで現在地を見失う(=道に迷う)ことも…
電車に乗れれば一番楽ですが、歩くと決めた以上は徒歩で最適なルートを歩くのが結果的には一番早いと言えます(嫁さんは早い段階で電車を諦め、徒歩優先で帰ったそうです)。
※結果的に電車が動かなかったですしねorz
荒川越えが一つの関門
なんか順番が前後してあれですが、足の痛み以外で一番キツカッたのが、荒川越え。平坦な道でもしんどいのに、坂道&吹きっ晒しの橋の上を通らなければいけないのは一段とキツカッたです。
ちなみに、今回のルートで荒川越えしたのは、新大宮バイパスの笹目橋で全長は621.7m。国道ということもあって、クルマの交通量も多くスピードをだしているクルマが多いのが難点です。
また、歩いたのは右側だったためクルマは前からくるので風が一段ときつくなるし、右側は真っ暗な荒川で吸い込まれそうだしと体力的にも精神的にもギリギリの状態でした(越えても全行程の1/4くらいだし)。
池袋から自宅に帰るには道通っても荒川越えは必須になるので、渡るべき橋とその時間帯については考えておく必要はありますね。
携帯電話、ツイッターのありがた味を強く感じた
今回一人孤独に歩いていたのですが、その中で一番励みになったのが、ツイッターでの応援コメントです。
歩きながらポイントポイントでつぶやいている事への返信は見る度に勇気をもらうことができました。
また帰宅報告の後にも暖かいメッセージをたくさんもらうことができて、ほんと嬉しかっです。この場を借りて改めてメッセージをくれた皆様にお礼をいいたと思います。
応援のおかげでいち早く帰宅できたと思います。応援メッセージありがとうございました。
家に帰るという大きな目標はあったのですが、もしもツイッターでのコメントが一切無い状態だったら間違いなく途中で断念していたと思います。
残念だったのは、大宮で携帯の電池が切れてしまったため、一番苦しい後半に確認ができなかったことですが、それでも、ギリギリのところで心配してくれている多くの人を思い出すことで踏ん張ることができました。
そういった意味でも、携帯の充電はしっかりと行える環境を確保しておくべきだったと思います。
歩いてみた感想
ここまでとりとめもなく書いてしまいましたが、反省点も多いですが、色々と気づくことも多くありましたね。
緊急事態で情報も準備も不足していて、行き当たりばったりで行ったにも関わらず、よく帰ってきたな、、、というのが率直な感想ですが、帰宅後の倦怠感や翌日以降のダメージ(体力的な部分もありますが、足の疲労が半端なかった)を考えると40kmを歩くのは無謀以外のなにものでもないということは確かですね。
足のダメージは革靴だったからといも言えますが、それでも影響は半分以下だと思うので、かなりのダメージが残ったことになりますね。
勤務先が自宅から40km離れていて、歩いて帰ってくるのはかなり厳しいという状況が体験的にわかったのが一番の収穫です。(絶対に起きてほしくないですが)もし同じようなことが起きた場合は、今回の経験を活かして冷静に最適な対処をしたいと思いっています。
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