日本サッカー偏差値52 杉山茂樹著
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サッカー偏差値は著者であるスポーツライターの杉山茂樹氏が、「戦術」「監督」「選手」「メディア」「ファン」「審判」「クラブ」「協会」「サッカー言葉」から各国のサッカー偏差値を独断と偏見で導き出した数値です。
それを元に、前半は主要国のサッカー偏差値とその背景を、後半ではなぜ日本の偏差値が「52」になっているか、そして日本サッカーの問題点について語られています。
サッカー協会のハンドリングの悪さ、メディアのご都合主義的な報道はサッカーファンでなくても気がついているところですが、そこから先の「ファン」の責任に言及したのは珍しいと思います。
言及と言っても、現状のファンのあり方を否定しているのではなく、サッカー偏差値を上げるため(=日本サッカーが強くなるため)には、現状の応援団的な応援ではなく、試合を読み、試合に参加して選手とともに成長できる応援が必要になると書かれています。
そういえば、野球だと『1億総監督』なんて表現を聞くことがありますが、サッカーでは采配に関する評価はそれ程聞かれず、単純に結果(ようは負けた時)に「激昂しているファン」の図がどうしても目についてしまいますね。。。
あのやりとりで「サイド攻撃を・・・」とか「ミドルをもっと・・・」なんて会話はないんだろうな(すいません、これは完全に想像の世界です)。
選手の偏差値は「54」
選手の評価は、総合評価と比較すると2ポイントアップの「54」になっています。国際試合(それもレベルの高い大会)の経験も増えていますし、何より海外で活躍している選手が増えているので、高めの評価は当然となります。
ということは、選手以外の要素が評価を下げていることになるのですよね。。。どこがどれだけ下げているかは実際に本を読んで確認してください。自分が読んだ感じでは、違和感なく納得できる内容でした。
以下は、本著の中で共感できる部分をピックアップしてみます。
サッカー報道はやっぱり少ない
これは以前から気になっていて事ですが、改めて書かれるとホント納得してしまいました。
Jリーグはたまに週中に開催されますが、基本は週末に開催されています。しかし週末の地上波の番組表をみても「サッカー中継」の文字はほとんど無く、サッカー専門番組も深夜の「スーパーサッカー(土曜日)」「やべっちFC(日曜日)」ぐらいしかありません。
※その他のスポーツニュースでも結果は放送されますし、海外サッカー情報番組もありますが、Jリーグ情報を中心にしているのは少ないです。
自分一人で情報をチェックしているときは、それでも良かったのですが、最近子供がサッカーを始めて起きている間にサッカー番組を見せることができないのはちょっと悩ましいです。
もちろんスカパー!などのCS放送では毎週中継をやっているので、その気になれば見ることはできますが、ライトなファンにはハードルが高いですよね。。。
totoはサッカーへの貢献度が低い
BIGの登場で売り上げの貢献度は相当上がっているはずですが、BIGを買う人は必ずしもサッカーに興味がある人ではないので、売り上げと業界の底上げとは正比例しません。
逆に、Jリーグ=ギャンブルのネタ。という認識がついてしまうと敬遠する人も出てきそうで怖いんですよね・・・
totoをギャンブルではなく「サッカーを楽しむためのスパイス」にするためには、上にあるサッカー報道の量を増やして、サッカー(特に試合)の露出度を上げていく必要があると思います。
日本サッカー偏差値52 (じっぴコンパクト) | |
杉山 茂樹
実業之日本社 2009-03-19 おすすめ平均 |
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