なぜ紫の夜明けに 吉村達也著

久しぶりに手に入れた吉村達也さんの小説なんですが、これは双葉文庫からの発行なので、ファンタジー系のお話です(角川ホラー文庫からだとホラーになりますね)。
なぜ紫の夜明けに 吉村達也著

吉村達也さんは、今回のファンタジー系、角川ホラーのホラーの他にも温泉シリーズなどシンプルな推理小説も書けるとても起用な作家です。

で、この「なぜ紫の夜明けに」ですが、物語の大枠は、高校生時代にバイクで自殺未遂を図った主人公(原田透)は、事故から奇跡的に助かるものの自殺に至る記憶を無くしてしまう。その変わりではないが、なぜか「紫の夜明け」の夢にうなされることになる。

その自殺未遂から10年後、雨の中で女性(神坂花織)と運命的な出会いをし結婚を決意するが、なぜかストーカー行為を行っていた女性が襲われるところを助けて重傷を負ってしまう・・・

この二人の女性に加え、主人公の大学生時代の元恋人も登場し、3人の女性の間を揺れ動くことになる主人公の心の葛藤と、主人公が見る「紫の夜明け」の意味、そしてなぜストーカー行為をしていたのか?

といった謎を解き明かすように進んでいきます。

設定的にはとても面白くて、状況確認を行っていく前半は引き込まれるところが多くありましたが、状況が揃ったあとはちょっと展開が急すぎる感じがしました。

特に3人の女性が多少の疑いは持ちつつも主人公に絶対的に惹かれていくところは、無理ありすぎだな~と感じたのも事実です。3人の女性がいての展開ですが、ひとりは途中で脱落しても面白さは変わらなかったかなと思います。


小説というよりは2時間ドラマの脚本のようなお話だった感じかな?

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