無印良品のiPhoneアプリブロガーイベントに参加
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2011年8月31日に開催された、iPhoneブロガーイベント~無印良品のこだわりや使いやすさを体験してみよう~に参加して、無印良品の商品コンセプトと現在無印良品がリリース、そしてリリース準備中のiPhoneアプリを体験してきました。
無印良品でiPhoneアプリってなんとなく結びつかなかったのですが、担当の方の「お客様の声を聞く(傾聴するとも言ってました)」「アプリも無印良品の商品」という言葉を聞いてなんかしっくりきた感じがあります。
イベントでは、まずアプリの提供元である良品計画Web事業部の奥谷さんから無印良品の商品コンセプトについて、次にアプリを開発した深津さん、田川さんからそれぞらが開発したアプリについての説明がありましがので、その流れに沿ってレポートしたいと思います。
無印良品の運営は株式会社良品計画さんです。
無印良品の商品コンセプトは「シンプルで良いもの」
無印良品の商品コンセプトのベースとなっているのが次の3つ
・素材の見直し
・工程の点検
・包装の簡略化
常に商品開発を行っていて、無印良品がスタートした当時は40アイテムだった商品が現在では7,000アイテムにまでなっていて、最近では家まで建ててしまった^^
(無印良品って知らない人も多いかもしれませんが、西友が手がけたブランドなんですね。それだけに当初は食品が多くラインナップされていました)
元々の商品
この他、Web事業部の特徴としては
→店舗送客機能
→くらしの良品研究所をベースとしたお客様とのコミュニケーション
→ネットストアによるお客様の無印良品への購入アクセス
を担っているというお話もでましたが、何と言っても自分がすごいなと思ったところは「お客様の声を聞き(傾聴する)」姿勢が全面に出ているところです。特にWebはお客様からのフィードバックを得るのに最適なメディアなのでそこを最大限に活用しているそうです。
※Web連動企画でも、TwitterやFacebookをかなり活用しています
<参考までに>
ここにTwitterとFacebookのURL
Twitter:http://twitter.com/#!/muji_net
Facebook:http://www.facebook.com/muji.jp
余談になりますが、以前Web連動キャンペーンで割引クーポンを発行した際に「Webを見ないで来店した人と、差が出てしまってはいけないから」という理由で店内にあるデジタルサイネージ(要は液晶モニタ)」にTwitterへの誘導の情報を掲載していたそうです(有楽町店での話ですが、イベントでは触れていない部分です)。
また、ソーシャルメディアの利用者でもユーザーではなくて「お客様」と表現していたのですが、有楽町店での施策といい基本的な商品開発といい、無印良品がどれだけお客様を大切に考えて商品開発、そして実店舗、ECサイトの販売をしているかがわかります。
もう一つ、文章ではちょっと説明でいない部分ですが、お客様を見ているという中に印象的なキーワードが2つあったのでここで紹介します。
一つは「共感」、
もう一つはお客様の「ノート」には「こと」が詰まっている。
「共感」と「こと」は最近マーケティング関連でよく聞くキーワードで、ソーシャルメディアを進めていく中では切り離すことができないものだと感じていますが、メーカー側から直球で出てくるとは思っていなかったので少し驚きましたけど、無印良品の商品開発のコンセプトを考えると当然の結果はなりますね。
MUJI Calender(iPhoneアプリ)
商品コンセプトのあとはアプリ開発のお話ですが、まずはMUJI Calenderを開発した田川さんのプレゼン。
<注意>
MUJI CalenderのiPhone版は2011年8月31日現在開発中のアプリで、一般へのリリースは9月中旬の予定です(iPad版はリリース済み)。
開発中の画面
MUJI Calenderの開発で中心になったのは
・普遍性と使い勝手
・互換性の維持
カレンダーという性質上使い続けることが求められるため、大きく変わっていかないこと使い勝手がいいことは必須条件になる、それに加えて他社のカレンダーとの連動、iPhone、iPadとの互換性も含めて開発しなくてはいけない(無印良品オンリーにならないようにする)ということがポイントだったそうです。
確かに、iPhoneアプリのカレンダーはパソコンで見られるカレンダー(Googleカレンダーなど)との同期は必須条件になってきますから、そのへんをスポイルした開発は難しいですよね。
で、MUJI Calenderで最もこだわったポイントが
縦スクロール!!
iPhoneアプリでは縦スクロールと横スクロールが混在するものも多くありますが、それだとユーザビリティが下がってしまうため、操作のすべてを縦スクロールで完結できるようにしたそうです(一部横スクロールできるところもあります)。
何気ないところですけど、無印良品の商品同様でアプリでも操作感に「シンプル」さを求めた結果だと思います。
※実際のMUJI Calnderの使い勝手は別途レポートします。
MUJI Calnder iPad版はこちらからダウンロードできます。
http://itunes.apple.com/jp/app/id396882964
MUJI NOTEBOOK(iPhone、iPadアプリ)
カレンダーに続いては、MUJI NOTEBOOKを開発した深津さんのプレゼン。
MUJI NOTEBOOKはMUJI Calenderと違い、すでにiPad版、iPhone版ともリリースされているアプリです。
こちらの開発のコンセプトとなっているのは
・画面をできるだけクリーンな状態に保つこと
アプリというとメニュー関連が並んでゴチャゴチャしてしまうことが多々ありますが、そのへんをいかにシンプルにしていくかが開発のポイントだったそうです。
実際見た目もシンプルですし、操作感も悪くなさそうな印象がありましたが、まだまだ課題もあってお話とQ&Aの中で出てきてクリティカルだなと思ったのが次の2点。
・スタイラスペンのサイズ(ポイントが大きい)
・マニュアル関連の充実
スタイラスペンについては、技術革新が待たれるため先は長そうですが、マニュアル関連の充実(操作説明も含むし、ボタンの意味もあります)はコンテンツを追加すればいいので実装はそう遠くないように感じました。
機能の充実をバージョンアップで対応できるところもアプリの魅力の一つだと思いますね。
そんな、MUJI NOTEBOOKの最大の特徴はデータ(デジタル)と手書き(アナログ)の融合の素晴らしさで、同じノートの中にデータの文字、手書きの文字の両方を同時に記録することができます。また写真を取り込んでそこにデータや手書きで指示を書きこむことも可能です。
デモを少し見させてもらいましたが、ほとんどノートのように使える感じがあるので、消したり書いたりが頻繁なアイデアフラッシュとか、Webサイトのサイトマップ、ワイヤーフレームの調整などにも使えそうです(後半完全に自分の使いたい方法です)。
※実際のMUJI NOTEBOOKの使い勝手は別途レポートします。
MUJI NOTEBOOK iPad版はこちらからダウンロードできます。
http://itunes.apple.com/jp/app/id397351449
MUJI NOTEBOOK iPhone版はこちらからダウンロードできます。
http://itunes.apple.com/jp/app/id444715197
トータルで見た無印良品のiPhoneアプリ
先に書いたように、無印良品側も開発側もアプリというデジタルなものを扱っているにもかかわらず、店頭に並べる商品と同じような感覚で作っていることがよくわかりました。それだけに画面の配置、操作感に多くの神経を使っているといえます。
アプリに限らずデジタル系の製品(ソフトウェアといったほうが正解かな)は、開発側の思いよりも「ユーザーがどう使うか」にウエイトがおかれ、使いこなせないといけないという雰囲気がありますけど、無印良品のiPhoneアプリについては、そういった開発側のおごりのようなものは一切感じませんでした。
これはやっぱり通常は店頭で商品をダイレクトに「お客様」に売っている経験をもっている無印良品ならではアプローチだと思いますが、これからのIT系にも欠かせなくなる発想だといえます。
相変わらずだらだらとしたレポートになってしまいましたが、iPhoneアプリの話だと思ったら、無印良品の商品開発のコンセプトや、アプリに求める「愛」まで感じられる楽しいブロガーイベントでした。
無印良品の皆様、アプリ開発の深津さん、田川さん、そしてアジャイルメディアの皆様、ありがとうございました。
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