ジャンクワードの森

警視庁超常犯罪捜査班 File♯1 ミステリオ 吉村達也著

2012-05-24[読書ホラー

当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。

人知を超えた能力を持つ4人で結成される超常犯罪捜査班「チームクワトロ」。彼らがその能力で内閣総理大臣を襲うテロリストを追い込んでいく。
警視庁超常犯罪捜査班 File♯1 ミステリオ 吉村達也著

超常犯罪捜査班となっているので、テロリストもそっち系になるのかな、、、と思ったのですが、そんなことはなく「普通の医師」でした(そう考えると力の差がありすぎるのか^^)。


このエントリーをはてなブックマークに追加

物語は二人の日本人が、アマゾン川を遡行するところから始まります。そこで見つけた「ロボ」と呼ばれる現地住民の存在が物語の謎であり、鍵となっていきます、、、

まあ、アマゾンの奥地に行って見つけてくるとなると、察しの良い人は未知のウイルスか未知の菌といったものを想像すると思いますが、その期待は裏切られずにすみますので、ご安心を(笑

そして、二人の日本人がアマゾンに行ってから3年後に2つの大きな事件が勃発。1つは眼球を失った女性が連続で見つかる猟奇殺人事件、1つは厳戒態勢の首相官邸の中で内閣官房長官が死亡。

首相官邸が厳戒態勢になっていたのは「首相官邸で殺人事件が起きる」という脅迫文が送られてきていたからなんですけど、その甲斐も虚しく内閣官房長官は耳からボールペンを刺して(刺されてではなく)死亡してしまいます。

眼球を失った女性の連続殺人事件は当初は単なる猟奇殺人事件として扱われていましたが、そこに残されたメッセージと首相官邸で殺人事件が起きるというメッセージに共通項があることから、同一犯ということが判明します。

2つの事件から、人知を超えた何かがあると判断して招集されたのが、超常犯罪捜査班「チームクワトロ」の4人。彼らはそれぞれ特殊な能力を持っていて、普段はその能力を隠して一般人として生活をしていますが、いざという時は召集され事件解決に臨んでいます。

冒頭にも書いているのですが、チームクワトロはそれぞれ特殊能力を有していますが、今回事件を起こした犯人は特殊能力は持ちあわせていない至って普通の人間です(未知の菌使って殺人を犯そうとしている時点で「普通」ではないですけど、チームクワトロのメンバーと比較するとです)。

なので、超能力者同士の対決ということではなく、あくまでも犯罪捜査に超能力を活用したという物語です。そこを間違えないように読まないとちょっと後悔すると思います。

で、、、、、
チームクワトロのキャラクターや能力に関しては、「お~!」とか「うむうむ」という点は沢山ありましたが、犯罪捜査となると若干「ご都合主義的」な部分があるのは事実です。たぶんある程度のプロットがあってから能力を考えたような気が、、、

この辺は続編を読むとまた違った感想になりそうですが、File♯1の時点では能力が綺麗にハマり過ぎているのが気になったポイントですね。ただ全体としてはチームクワトロ以外のキャラクターもしっかりと描かれているし、最後のちょっとした裏切りなんかも吉村達也さんらしくて、個人的には好きな作品です。

<追悼>

実はこの本を読みだしたタイミングで、作者の吉村達也さんが亡くなってしまったとの報が届きました。
ホラー以外でも志垣警部+和久井刑事シリーズ 、朝比奈耕作シリーズなど多くの作品を読ませていただいた方なので、新しい作品が読めないのはとても残念ですが、ご冥福をお祈りしたいと思います。

Sponsored Links

同じカテゴリの最新記事

運営者情報など

運営サポート

35-45 WOMAN

35-45WOMAN(サンゴーヨンゴーウーマン)は、「カッコいいけど身近」な女性向けWEBマガジン。

デザインとかコーディングとか、WordPressの構築とか裏側の部分を一通りやらせていただいています。

ブログ更新のアイテムとかスキルとか