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日本HPの個人向けPC発表会はスペックじゃなくイメージ重視

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2009年10月14日(水)に、東京の丸ビルホールで開催された「日本HP 冬の最新モデルPC発表会」に参加して、HPの小出社長とマイクロソフトの樋口社長のトークセッション、演劇による未来のパソコンライフの提案を聞いてきました。
日本HP 冬の最新モデルPC発表会

今回のPC発表会は普通の新製品発表会のように、スペックや新機能についての説明はほとんどなくて、主に新しいPCの利用イメージの提案の話となっていたのが印象的でした。


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HP小出社長の話の中にありましたが、パソコンが事務機器の延長からライフスタイルに必要不可欠なアイテムになってきているので、スペックだけではない提案力、訴求力がメーカーには求められているんでしょうね。

実は全部プレス向け発表でのお話

HP、マイクロソフトの両社長が登壇するトークセッションはともかく、演劇となると特殊なイベントのように思ってしまいますが、今回参加したのは真面目なプレス発表の会場での出来事です。

なので、横には新聞、雑誌、Web系情報サイトといったところのカメラマンや記者が沢山いました。
日本HP 冬の最新モデルPC発表会

<余談>
ブロガーを集めた製品説明会の場合の多くは、プレス発表とは別の時間(大抵はプレス発表後)に開催されるのですが、今回はプレス発表から席を用意していただけたんですね。

そして、プレス発表後にはブロガーだけを集めたより詳細な製品説明を行ってくれるという、豪華仕様でした。
まれにプレス発表のみに招待されることがありますが、そうするとプレス(要はプロの人々)のパワーに圧倒されて、質問もできないし製品をゆっくり見られなかったりします。

余談はともかくとして、プレス発表の席で製品の詳細を語らず、これからのデジタルライフを中心とした「新しいパソコンの利用シーン」を前面に押し出したやり方は今までにない新しい形であり、パソコンも新しいステージに入った証拠のように感じました。

HPの戦略として、日本市場ではビジネスモデルではなくコンシューマーモデルを前面に出していくという方針があるのも大きく影響していると思われますが・・・

HPの小出社長とマイクロソフトの樋口社長のトークセッション

トークセッションは両社の社長がHPのパソコンとWindow 7の組み合わせによってデジタルライフがどのように変化していくかについてそれぞれの立場からお話をしてもらいました。
日本HP 冬の最新モデルPC発表会

なぜHPのPC発表会にマイクロソフトの樋口社長が登壇しているかというと、HPとマイクロソフトは開発から関わる包括的な契約(フロントライフパートナーシップ)という契約を結んでいて、Windows 7の開発にもHPのPCおよびサーバを使っていたそうです。

余談ですが、樋口社長は以前HPに籍を置いていたこともあって、小出社長とはゴルフに行ったり、飲みに行ったりするほどの仲だそうです。

個人的な部分はともかく、開発からHP製品を使っているのでWindows 7との親和性は高くハードウエア的な信頼性も高いということを強調していました。

色々面白いお話を聞かせて貰いましたが、書いていると長くなるのでキーワードだけ

【HP 小出社長】
・感性を刺激するような製品をつくっていく
・ファッショナブルPC
・事務機の延長線上のPCから、個人の感性を刺激してわくわくさせるような製品の開発
・クリエイティブな領域の製品
・新しいビジネスの領域を広げていきたい
・家の中の使い勝手の向上・・・ライフスタイルの変化
新しいライフスタイルに、新しいPCがとけ込んでいく
・パソコンとかPCという表現が変わっていくかもしれない

【マイクロソフト 樋口社長】
・製品に対してユーザーがどんな不満を持っているかを徹底的にヒヤリングしてから開発した
・スピード、安定感
・マルチタスクでもメモリを消費しないプログラミングを行った
・これまでの流れからちょっと違う第一歩
・インターフェイスをタッチ機能にしていく
・ナチュラルインターフェイスの開発
・デバイスサイド発展(音声認識、人工知能)
・認識モノの開発は遅れているが、必ず進んでいき
・クラウドの連携によって、思い描けていないようなことができそうな予感
・エンタープライズからコンシューマーに向けて開発

これでも、結構削ったのですが戦略的な部分、これからの市場の進み方、開発の進み方と勉強になる内容ばかりで時間があっという間に過ぎた感じです。

あと、小出社長がコンシューマー向けの展開イメージを、樋口社長が開発者向けのイメージを話されているのも、お互いのポジションを理解しての上でとても象徴的でした(いい意味でポジショントークができている感じです)。

個人的には、小出社長がトークセッションの端々で言ってた「わくわくさせる」という表現がもの凄く印象に残っていますね、、、パソコンがこれだけ普及してきて、使い方も多様になっているのでターゲットの絞り込みとメーカーとしてのスタンスの絞り込みが重要なんでしょうね。
小出社長と樋口社長

HPの今後の戦略

イメージの世界はわかったところで、実際にHPが考えている今後の戦略としては

1、デザイン性
2、市場を読んだ戦略

という言葉がでました。

市場の読みはともかく、HPとしてはやはり「デザイン」に注力していくということをより強調していました。

確かに、今回の新製品だけでなく、ここ2~3年に発売されたHPのPCはデザインを強調したものが多くなっていますから、HP=デザイン性の高いPCというイメージを持っている人も多いと思います。

また、OSがXPからWindows7になったことで、トータルのパフォーマンスがアップしているので、ネットブックのような比較的非力(諸条件があるので・・・)なマシンでも快適に使えるようになっていると

Window 7にしろ、最新のCPUにしろ基本となるパーツは共有していくしかないですから、他社との差別化にデザイン性を取り入れるのは必然といってもいいかもしれません。

演劇「HP家の人々」

トークセッションの後に行われたのが、演劇「HP家の人々」です。
これはとある架空の家族(3世代9人家族)がそれぞれの生活シーンに合わせて、HP+Window 7のマシンをどのように活用しているか・・・を演劇にしたものです。
HP家の人々

まあ、HPのラインナップをすべて紹介するために、家族構成(長男は結婚していて子供がいる、次男は結婚しているが子供はなし、3男と長女は未婚、、、でも全員同居)の設定無理があるのはご愛敬でしたが、内容的には結構練られていて、面白かったですよ(最後にプチ感動もあるし)。
HP家の人々

各製品の詳細は省きますが、個人的にはWindow 7のリモート機能がかなり気になりましたね。。。劇中では海外旅行中の両親がリモートで自宅の動画ファイルを閲覧していました。

この機能は確かWindows Home Serverに付いていた機能だと思うのですが、これがWindow 7にもあるとなるとWindows Home Serverを追加で購入する必要がなくなるので、(自分的に)リモートでのファイル管理の敷居が下がる感じがします。

※リモート機能は現状では憶測の領域なので、正確な情報ではありません。

なんて劇のことにほとんど触れていませんが、「日本HP 冬の最新モデルPC発表会」はトークセッションではちょっと難しい言葉もでてきましたが、トータルとしはスペックの話ではなくパソコンの未来の話が多く、眠くなることもなく楽しめる発表会でした。

HPとしては、かなり思い切った方法だと思いますが、個人的にはいい発表会だったと思います(自分が言うのもなんですが)。

ここまで製品についてな~んも書いていませんが、実は、製品についてはプレス発表の後にしっかりをお話を聞かせていただけたので、別のレポートとしてまとめたいと思います。

レポートが待てない(それ以前に見る気がない)けど、HPの新製品が気になる方は、日本ヒューレット・パッカードのオンラインストア「HP Directplus」をご覧ください。
日本HPのオンラインストア HP Directplus

【製品のレポートはこちら】
日本HPの個人向けPC 2009冬モデルはオサレで便利[デスクトップ編]
日本HPの個人向けPC 2009冬モデルはオサレで便利[ノートPC編]

当日撮った写真をスライドショーにしてみました。

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